作曲でスランプやネタ切れを起こしてしてしまう人は、3パターンいます。
大量に作曲して本当にスランプやネタ切れの人と、5曲ぐらい作れたけど自分の才能をないと感じ始めた人、一曲も完成しないまま、煮詰まってしまっている人の、3パターンが考えられます。
穴を埋めるように曲調やジャンルを決めて行く
次の一曲は何を作れば良いのか?悩むことがあります。
その時は、アルバム単位で思考してみたり、ライブ単位で思考してみましょう。
アルバム単位で考えると、ポップな曲ばっかりだったら、「次はバラードを作ってみよう」「お客さんと大合唱できる曲がないな」という気付きが出てきます。
1つのアーティストのアルバムを何枚か聞いてみると、アルバムの型があることに気付けます。
1曲目はこういう曲で、最後はこういう曲という感じです。
アップテンポの曲の次は、バラードが来ている、などパターンが決まっています。
似たような曲があっても、次のアルバムの定位置に配置すれば、そういうコンセプトとして、気にならなくなります。
似たような曲を並べてしまうと、聞き飽きてしまいますが、「〇〇節の曲」と割り切って、見せ方を変えましょう。
自分の節があった方が、「この曲誰々っぽい」と個性になります。
ライブでも、緩急をつけたセットリストの方が、聴いているお客さんは飽きません。
まだ、足りてないと感じる曲調を見つけてみましょう。
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メロディーから作ってみる
メロディーから作る方法を解説します。
まずは、テンポとリズムパターンを決めてしまいます。
リズムパターンは、ドラムや打楽器などで作りましょう。
作曲初心者は、コード進行を作ってから、メロディーを乗せて行った方がやりやすいですが、やり方を変えて、メロディーから作ってみましょう。
リズムパターンの違いが、音楽のジャンルの違いとも言えます。
テンポとリズムパターンが決まったら、メロディーもリズムだけ作ってしまうのも一つの手です。
「Aメロは音数多くて、サビは、伸びのあるメロディーが多いようにしよう」など、イメージがあると思います。
コード進行を作って、コードを聞きながら、メロディーの作曲をすると、コードに引っ張られてしまうことがあります。
なので、ドラムや打楽器のリズムパターンだけを作って、「タタタ~タン」という感じに鼻歌で、メロディーのリズムだけを、先に決めて行きます。
メロディーのリズムが決まったら、メロディーの音階を探って行きましょう。
でたらめの英語でメロディーを作る
でたらめの英語で歌いながら作るやり方もあります。
歌詞は後から、日本語で書き直しましょう。
メロディーを日本語のイメージで作って行くと、童謡のようなメロディーになったり、もったりとした、メロディーになることが多いです。
国によって、言葉のイントネーションが違いますが、ポップスやロックは西洋音楽なので、英語のイントネーションが合います。
試しに、ドイツ語っぽい曲、中国語っぽい曲と思って、歌ってみると、独特のリズムのメロディーが出てきます。
遊びながら、作曲すると、飽きてこないですし、世界が広がります。
使ったことのない音色でメロディーを作ってみる
いろんな楽器を触ったことがないと、イメージが湧きづらいと思いますが、いろんな楽器の音色からインスピレーションが湧くことがあります。
王道でいうと、ヴァイオリンなどの弦楽器、サックスなどの木管楽器、トランペットなどの金管楽器が大きく分類できます。
王道で行くと、クラッシック音楽のような曲が浮かんできます。
普通に、ロックやポップスを作りたい時は、DTMやシンセサイザーがないとむずかしいのですが、いろんな電子音を鳴らしてましょう。
いろんな電子音を鳴らしていると、急にフレーズが思いついて出てくることがあります。
それを、歌ってみたり、普段使っているで改めて弾いてみると、意外とかっこいいです。
映画・ドラマを見る
あるプロミュージシャンが、「アルバムを3枚も出せば、自分の書きたいことは全部書いてしまった。」と言っていました。
アルバムの3枚というと、だいたい40曲ぐらいだと思います。
40曲もあれば、自分の書きたい歌詞や、やりたい曲調は全部出し切ってしまいます。
アルバムの4枚目からは新境地になります。
自分の好きなアーティストの4枚目のアルバムをそんな気持ちで聞いてみると、面白いかも知れません。
楽曲は、短編映画やドラマのようなものです。
映画やドラマを見て、好きなワンシーンを見つけて、それからインスピレーションを受けて書くこともできます。
社会問題や、絵画などアート作品からも、インスピレーションを受けても曲は書けます。
他人の力を借りて見ましょう。
作曲がマンネリ化してしまう
いろんなコード進行を試してみることが、解決策になります。
「いつも似たような曲しかできない」というスランプに陥っている人は、いろんなコード進行を試してみるのも、有りです。
コード進行の活用が上手くない人は、毎回同じコードのボイシングで弾いてしまっていることが多いです。
ピアノだったら、トップノートを意識してのボイシングです。
ギターの場合知識がないと理解ができないかも知れませんが、コードを弾くときは、オープンコード、6弦ルート、5弦ルートの奏法が多いと思います。
普通は、開放弦から3フレットあたりで、コードを弾いていると思いますが、8フレット付近でも、いろんなコードは弾けるので、いつもと、違うポディションでコードを弾くことでも、インスピレーションは湧きます。
あとは、シンセサイザーなど、いろんな電子音を使ってみて、コードを弾いてみます。
ピアノやギター以外の音色でコードを弾いてみると、違う感じに聞こえて、インスピレーションが湧くこともあるので試し見てください。
基本的にコード進行はキーCで作り始めると、大量の作曲がやりやすくなります。
似たような曲しか作れない人は、キーを変えても同じコード進行でしか弾いてないことが多いです。
最初にキーCで作り始めて、それを取っておけば、可視化しやすいので、いろんなコード進行が試せます。
メロディーの始めの音も、コードのルート音ばかりから始めている、3rdばかりから始めっている、5thばかりから始まっている、と気付けます。
ルート音ばかり始めてしまっている人は、3rdからや5thから始めて見ましょう。
基本は、キーCで作っておいて、ボーカルの一番で高い音や出しやすい音に合わせて、キーを変えて行くと、アレンジがスムーズになります。
キーCで「Aメロ」「Bメロ」「サビ」のワンコーラスを作ります。
自分が歌うなら、自分で歌ってみて、他にボーカルがいるのであれば、そのボーカルに歌ってもらって、キーを調整します。
高音になると、ミックスボイスを使って歌うことになることが多いです。
この時に、地声とミックスボイスの切り替えが連続すると、急激に歌いづらくなります。
ミックスボイスで歌えるなら、ミックスボイスだけで歌えるキーにしましょう。
それとアレンジが終わってから、キーを変えると、ギターはアレンジをし直さないとならないので、嫌がられます。
なぜなら、開放弦を使ったアレンジをしていた場合、開放弦が使えなくなり、そのフレーズが使えなくなったり、カポをはめなくてはならなくなります。
楽曲とボーカルのキーが一致してから、アレンジをしましょう。
他人に曲を提供する
実際に他人に曲を提供しなくても、〇〇さんに歌ってもらおうと、思うと、〇〇さんはあのイメージだかろ、「こういう曲を書こう」とアイディアが降ってきます。
「自分が歌う」とか「うちのメンバーに歌ってもらう」ということでマンネリ化することがあるので、「自分の好きなプロのボーカリストに歌ってもらおう」と、曲を書き始めると、いつもと違う感じの曲が浮かんできます。
ドラマや映画でも、この俳優をメインに使おうと、設定してから、脚本を書き始めていることもあります。
自分のカラーに固執し過ぎてしまっているがために、「自分らしくない」と新しいことに挑戦できなくなっていることもあります。
オーケストラでも、主メロは、「トランペット」とか「ヴァイオリン」などと、楽器を変えるように、ボーカルを変えて楽曲を作ってみようと思うだけでも、湧き上がってくるメロディーに変化がでます。
1曲も完成できないでスランプの人
多くの人は、1曲目で挫折します。
1曲も書けないのが普通です。
「おれはプレイヤー(楽器演奏者)だから…」と、言い訳を始める人がほとんどです。
とにかく、どんなに恥ずかしくても、どんな駄作であろうが、1曲を作りきるしかないです。
音楽の良いところは、年月が経っても、再アレンジができることです。
何曲も作り終える作業を繰り返して、数年後に昔作った曲を振り返ってみたら、いろいろと手直しができて、まともな曲に変身することもあります。
曲のテンポ、曲の構成、リズムパターンが決まってしまえば、下書きの線ができたようなもので、あとは、塗り絵をやっていく感覚です。
作曲で納得いかない人
自分の曲に納得いかないのは、当たり前です。
他人の評価ほど、怖いものはありません。
自分の作品に満足してしまったら、そこでアーティスト人生は終了です。
音楽以外のどんなジャンルのアーティストは、次の作品こそは最高傑作になると、信じて、今の自分が出し切れるまで出し切っています。
音楽の良いところは、いつか再アレンジをして、また世に発表できることです。
最近は、漫画やアニメでもリメイクして出ていることもあります。
技術の進歩により、再現しきれなくても、いつか、再アレンジもできることもあります。
とりあえず、形にはしておいて、納得がいかなければ、ストックとして取っておくのもありです。
自分のゴールデンタイムを見つける
作家の村上春樹さんは、小説が書けるゴールデンタイムしか小説を書かないそうです。
毎朝5時に起きて、夜には10時に寝るという生活をずっと続けて、早朝の数時間に執筆するというルーティンを20年以上続けているようです。
村上春樹さんの本の中で、レイモンド・チャンドラーのこんな言葉を紹介しています。
「たとえ何も書くことがなかったとしても、私は一日に何時間かは必ず机の前に座って、一人で意識を集中することにしている」
サマセット・モームという作家も、毎朝ルーティンのようにタイプライターの前に座り、手を動かしたと言われます。
何も書くことがないときは、自分の名前をひたすらタイプして、脳や手があったまるのを待っていました。
継続と集中は重要です。
自分のゴールデンタイムを見つけましょう!
ミュージシャンでしたら、決まった時間に毎日作業をして、メロディーが浮かばなくても、いろんなコード進行を弾いて、メロディーが降ってくるのを待ちましょう!
コード進行のパターン集
コードを数値化したもので書きます。
Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅵm7
Ⅰ→Ⅵm→Ⅱm→Ⅴ
Ⅱm→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵ
Ⅲm7→Ⅵm7→Ⅱm7→Ⅴ7
Ⅳ→Ⅰ→Ⅱm→Ⅴ
Ⅳ△7→Ⅴ7→Ⅲm7→Ⅵm7
Ⅴ→Ⅵm→Ⅱm→Ⅴ
Ⅵm→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ
ポップスで良く使われているものです。
他にもコード進行のパターンはたくさんあります。
自分の好きなアーティストの曲をアナライズ(分析)して、使い方を勉強することで、使い方がわかります。
コードは1小節に1つとは限りません。
分析の時に、わかないコード進行が出てきて、はじめて音楽理論の本を開くと、理解ができ、知識となります。
音楽理論の本だけを読んでも、使い道がわからないことで、挫折します。
「定番すぎる」と、毛嫌いしていたコード進行も、使ってみましょう!
まとめ
スランプやネタ切れは、手を変え品を変え、いろいろ試してみるしかありません。
結論から言ってしまうと「技術不足」「知識不足」「実験不足」がほとんどです。
「メロディが作れないのか?」「コード進行が作れないのか?」「アレンジができないのか?」と自覚する必要があります。
作詞は、センスが必要ですが、作曲は、努力でなんとかなります。
「何のために作曲しているのか?」もう一度振り返り、作曲したいと思った動機を思い出して、奮闘しましょう!
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