基本から始めるコード進行の使い方と分析方法。簡単な音楽理論の解説

作曲・音楽理論

音楽理論は、突き詰めれば、どんどん難しくなってきますが、ロックやポップスなどの、大衆ウケする楽曲の音楽理論であれば、そんなに複雑はありません。

基本を知ることで、応用が効きます。

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音楽理論は使えるのか?

音楽理論に使い道はあるのか?どう利用すればよいのか?という疑問があると思います。

結論から言えば、自分の好きなアーティストの曲の分析に使えて、しかも、その分析で出てきたコード進行はそのまま使えます。

ピカソの名言で「優れた芸術家は模倣し、偉大な芸術家は盗む」という言葉があります。

ピカソがなぜ偉大だったのかというと、芸術の世界をどんどん発展させていったからです。

コピー(模倣)というのは、ただの書き写しですが、ピカソのように、「君の描きたかったはこう言うことだよね」と、アイディアを盗んでさらにオリジナリティーを乗せて、もっと良いものを作ろうと、洗練させていけば、時代も業界も発展していきます。

良い風に言うと、「オマージュ」や「リスペクト」や「インスパイア」をして、「骨組みであるコード進行だけはお借りしましょう。」ということです。

例え、初めての1曲目が、好きなアーティストに似てしまっても、販売はせずに、個人で楽しめば、問題はありません。

とにかく、1曲作りきることを目標に作曲を楽しんで下さい。

初めての1曲を作るために必要なやさしい音楽理論

まずはお馴染みの、

ドレミファソラシド

です。

これは、メジャースケールと言います。

スケールとは音階のことを言います。

メジャーは明るい響きのことを言っています。

他には、

「ナチュナルマイナースケール」
「メロディックマイナースケール」
「ハーモニックマイナースケール」

と、あり、メジャースケールと3つのマイナースケールを合わせて、基本的なスケールは4つです。

ドレミファソラシドのドに2つ音を足して3和音にします。

ドに足す2つの和音はミとソです。

ドレミファソラシドで言うと、2つ隣の音を足してます。

ドレミファソラシドをドを1として順番で数えて行くと、3番目と5番目の音を足します。

レの時は、レを1として順番に数えて、3番目と5番目の音を足します。
レ・ファ・ラということです。

この法則に基づいて一つずつずらしていくと、次のようなコードができます。

ダイアトニックコード

C (読み方※以下略 シー)
(ド、ミ、ソ)

Dm (ディーマイナー)
(レ、ファ、ラ)

Em (イーマイナー)
(ミ、ソ、シ)

F (エフ)
(ファ、ラ、ド)

G (ジー)
(ソ、シ、レ)

Am (エーマイナー)
(ラ、ド、ミ)

Bm(♭5) (ビーマイナーフラットファイブ)
(シ、レ、ファ)

というコードが7つあります。
これを、ダイアトニックコードと呼びます。

「Em」の構成音は?と聞かれた、「ミソシ」とすぐに答えられるまで、覚えましょう!

CはCとしてか書いていませんが、正式にはCメジャーです。

Cメジャーと呼ぶと、Cメジャースケールのことを指すので、略してCと呼んでいます。

Cの次のDmですが、小文字のmはマイナーと呼びます。

このマイナーとついているコードは、メジャーコードと比べて、暗い響きがします。

メジャーコードとマイナーコードの違いは、3和音の真ん中の音にあります。

コードのCで例えるとわかりやすいかも知れません。

コードCは「ドミソ」でコードCmは「ドミ♭ソ」となります。

マイナーコードは、メジャーコードの真ん中の音が半音低くなります。

音楽理論の醍醐味

音楽理論が便利なところは、このダイアトニックコードを数値化して表らせるところです。

C Dm Em F G Am Bm♭5

Ⅰ Ⅱm Ⅲm Ⅳ Ⅴ Ⅵm Ⅶm♭5

と、書き表せます。

あいみょんの「マリーゴールド」のサビのコード進行を引用します。
この曲のキーは「D」です。

キー「D」とは、レから始まるドレミファソラシドです。
レから弾き始めて、「ファ」と「ド」をシャープさせると、ドレミファソラシドと聞こえます。

D AonC#  Bm A G DonF# Bm G A

となってます。

これを数値化すると、

Ⅰ Ⅴon3rd Ⅵ Ⅴ Ⅳ Ⅰon3rd Ⅵ Ⅳ Ⅴ

となります。

AonC#の「on」はオンコードといい、ベースの音、すなわち一番低い音はonのとなりに書いてあるこの音で弾いて下さいという指定をしています。

なので、このAonC#を弾くときは、C#をベースに持って行きます。

数値化で書くときは、「3rd」と書いていますが、「そのコードの3番目の音を弾いて下さい」。

ここでややこしいのが、3番目という言い方ですが、例えば、コードCだったら、「ドミソ」の3番目の「ソ」ではなくて、CメジャースケールのCから数えた3番目の音を指しています。

話を戻しますが、この数値化した、コード進行を他のキーに変えることが簡単にできます。

キーCに当てはめれば、

C GonB Am G F ConE Am F G

となります。

これが理解できると、いろんな曲の使えるコード進行がわかります。

自分の好きなコード進行を数値化して、キーを変えると、違う曲に聞こえてきます。

何曲か分析すると、自分の好きなコード進行がわかってきます。

このコードの分析することをアナライズと言います。

数値化されたコード進行のストックが溜めて、自分の歌いやすいキーがわかれば、すきなコード進行の雰囲気を残したまま、アナライズした曲とは似てない曲が作れるようになるので、楽しみながらたくさんの曲をアナライズしてみて下さい。

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7thの使い方と7thの解説

3和音のコードにさらに1つ加えた4和音があります。

Key C

C△7 (読み方※以下略 シーメジャーセブンス)
(ド、ミ、ソ、シ)

Dm7 (ディーマイナーセブンス)
(レ、ファ、ラ、ド)

Em7 (イーマイナーセブンス)
(ミ、ソ、シ、レ)

F△7 (エフメジャーセカンド)
(ファ、ラ、ド、ミ)

G7 (ジードミナントセブンス)
(ソ、シ、レ、ファ)

Am7 (エーマイナーセブンス)
(ラ、ド、ミ、ソ)

Bm7(♭5) (ビーマイナーセブンフラットファイブ)
(シ、レ、ファ、ラ)

メジャーセブンスを「△」で書いていますが、別の書き方をすると大文字の「M」です。

なぜ、△になったのかはわかりませんが、手書きでコードを書くときに、マイナーの「m」と分ける為に、そう書いています。

簡単に言うと、略字です。

逆に、メジャーセブンスを大文字の「M」で書く人は、マイナーを「-」(マイナス)で書きます。

ここでややこしくなるのは、「C△7」と「C7」の違いです。

C△7の構成音は、「ドミソシ」ですが、C7の構成音は、「ドミソ♭シ」で「シ」がフラットしています。

他にも、「Cm7」「Cm△7」とあります。

「Cm7」の構成音は、「ド♭ミソ♭シ」です。
「m」(マイナー)は構成音の3番目の指定です。
何もついていない「7th」はルート音の1音したと覚えましょう。

つぎに、「Cm△7」の構成音は、「ド♭ミソシ」です。
メジャーを意味する「△」は「7」の指定です。
ルート音の半音したと覚えましょう。

「C6」という4和音のコードもあります。

「C6」の構成音は「ドミソラ」です。
この「ドミソラ」を入れ替えると「ラドミソ」になり、「Am7」になってしまいます。

4和音は、人によって、構成音が同じでも、コードネームが違うことがあります。

音楽理論を熟知して作曲している人は、ルートなのか、オンコードなのか、使い分けていますが、分析の時は、コードネームが作曲者と違う名前になることがあります。

ちゃんとそのコードが弾ければ、分析の時はこだわらなくても良いです。

7thコードの使い方ですが、弾いている楽器の音色によって、キレイに聞こえる場合と、汚く聞こえる場合があります。

例えば、ディストーションのかかった歪んだエレキギターの音色で「C△7」を弾くと汚く聞こえます。

音色は倍音の違いによるものなのですが、ディストーションの音は、倍音を増幅させているので、混ざらない周波数がぶつかって、汚く聞こえます。
ただ、アルペジオで弾くとかっこよく聞こえたりします。

クラッシックピアノやクラッシックギターで、「C△7」を弾くと、キレイに聞こえます。

演奏する音楽のジャンルや使っている楽器によって、7thの合う合わないが出てきます。

 

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定番のコード進行2つ

高校生の時に、軽音楽部で、この2つのコード進行で作曲している人ばかりいました。

当時は、「こいつらすごい」と驚がくしたものですが、今思えば、「このコード進行なら、誰でも作曲できる」と確信しています。

まずは、ポップスで定番のコード進行です。
王道進行と呼ばれています。
日本人が大好きなコード進行でもあります。

Key C
F G Em Am

Ⅳ Ⅴ Ⅲm Ⅵm

もう一つは、カノン進行と呼ばれるコード進行です。

Key C
C G Am Em F C F G

Ⅰ Ⅴ Ⅵm Ⅲm Ⅳ Ⅰ Ⅳ Ⅴ

このコード進行をピアノやギターなどのコードが鳴らせる楽器で弾いてみて下さい。

テンポはとりあえずは、弾きやすいテンポで弾きましょう。
弾きやすいテンポがわからなければ、テンポ120で弾いてみて下さい。

なぜ、この2つコード進行を薦めるかというと、この2つコード進行は、コード進行自体がメロディアスなので、メロディーが付けやすいです。

コード進行を聞きながら、メロディーをつける練習を積むのには持ってこいの初心者でも扱える、コード進行です。

この2つコード進行のデメリット

この2つコード進行のデメリットは、このコード進行が手癖のようになってしまって、全部このコード進行で作曲してしまうことです。

Aメロがカノン進行で、サビがFGEmAmの曲もたくさんあります。

何曲はいい曲が作れますが、やがて、似たような曲が多くなり、「作曲ができなくなった」とスランプになっていきます。

そのためには、音楽理論を知っていると、いろんなコード進行が扱えるようになって、バリエーション豊かに、いろんな曲が作れるようになります。

知っておきたいのは、コード進行が同じでも、盗作として扱われないということです。

いわゆる、パクリ問題があります。

使えるコード進行は数に限りがあります。
ほとんど出尽くしているので、最近の曲は、転調をたくさん使って、曲の雰囲気を変えて行ってます。

同じコード進行でも、アレンジ次第で違う曲に聞こえます。

作曲で重要なのは、アレンジです。

目指すところは、30分で「Aメロ」「Bメロ」「サビ」の1コーラスを作れるようになるところです。

メジャーのバンドで、「1つアルバムをつくるのに、60曲持ち寄って、その中から厳選してレコーディングした」というエピソードもあります。

作曲に必要な道具

作曲に必要な道具やものは、「コードが鳴らせる楽器、録音機材、紙とペン」です。

録音機材は、お持ちのスマホで録音のアプリがあれば、それでも、最初は大丈夫です。
他には、ICレコーダーもあると便利です。

例えば、コード進行だけを弾いたものを録音して、録音したものを何度も流して、メロディーを作ります。

なるべく、鼻歌のように、メロディーを歌った方が良いです。

ピアノの鍵盤を叩いてメロディーを作ると、どうしても、もったりしてしまいます。

リズムパターンがジャンルの違いと言っても過言ではないです。

ピアノの弱点として、同じ音を連打するのが向いてません。
歌は、同じ音が続くことが多いです。

なので、実際に鼻歌を歌ってメロディーを練って行った方が良いです。

理想は、パソコンを買って、DTMを始めることです。

コード進行を打ち込んで、マイクを繋げて歌って、録音を繰り返し、メロディーを練って行きます。

ただ、昔の作曲家たちは、紙とえんぴつだけで作曲してましたので、DTMは後回しでも良いでしょう。

五線譜を買い、2Bぐらいの濃い目のえんぴつやシャーペンで書いて行きます。

なぜ、濃い目のえんぴつかシャーペンかというと、書きやすいからです。

小学校の頃の音楽の授業では、音符のオタマジャクシを黒丸で塗りつぶしていったと思いますが、作曲の時の黒丸を塗りつぶしていたら、キリがありません。

オタマジャクシの黒丸は、濃い目の斜めの線をピッと弾いて、さっさ書くのがコツです。

スマホが2台あったり、スマホとICレコーダーを持っていれば、一つはコード進行を録音したものを流しながら、鼻歌と一緒にもう一つの録音機材で録音できます。

ピアノやギターのコードを弾きながら、歌うのは、結構しんどいです。

コード進行と自分の歌った歌が合わさったものを何度も聞いて、修正を繰り返して行きます。

作曲は根気のいる作業です。

最初は、サビとかAメロとかあまり気にせずに、「コードを進行を聞きながら、メロディーが付けれた!」という成功体験をしてほしいです。

自分の歌声もそうですが、初めて作った、メロディーは、自分で聞いてみると、照れくさいですし、恥ずかしいです。

たくさん作っていくうちに、慣れて行きますんで、オリジナルのメロディーを生み出せたことに酔いしれて、楽しんで下さい。

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この記事を書いた人
よるいち

5歳からピアノを習い始め、音楽漬けの毎日を送ってます。
中学2年生からバンドを始めて、ずっとバンド人生を送っています。
ピアノ、シンセサイザー、エレキギター、エレキベース、ドラムス・パーカッション、トランペット、ヴァイオリンを演奏したことがあります。
それと、ボーカル・歌でもステージに立ちます。
作詞作曲が苦手で、音楽理論の先生に習い、作詞作曲の方法論を習得しました。
このブログでは、音楽で得た、経験や知識を提供していきます。

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